Connections

思想の系譜

身体論は一直線には進まない。ここでは主要な流れをいくつかのルートとして示す。 ただし「歴史的に直接影響した」ことと「後から見ると似た問題を扱っている」ことは別のものとして扱う。 矢印に付いたラベルがその区別を示している。

Organism

生きた有機体

魂を生きた身体の形相とみなすアリストテレスから、有機体と環境を単位とする現代の枠組みまで。生命と認知を切り離さない系譜。

  1. アリストテレス
  2. 質料形相論
  3. 概念的並行ダーウィン
  4. デューイ
  5. organism–environment
  6. 概念的並行ギブソン
  7. 概念的並行ヴァレラ
  8. エナクティヴィズム
  • ダーウィン直接の継承ではなく、生命の連続性という主題を自然史の側から立て直した。

Affect / Emotion

感情と身体

身体の能力の変化としてのアフェクトから、内受容感覚と予測処理まで。感情を身体の側から捉える400年の系譜。

  1. スピノザ
  2. アフェクト/情動
  3. 応答・継承ニーチェ
  4. 概念的並行ウィリアム・ジェームズ
  5. ダマシオ
  6. 内受容感覚
  7. 批判リサ・フェルドマン・バレット
  8. 能動的推論
  • ウィリアム・ジェームズジェームズがスピノザを直接引き継いだわけではない。身体から感情を捉えるという問題設定が重なる。

Lived Body

生きられた身体

物としての身体と生きられる身体の区別から、身体化された認知へ。現象学が身体をどう記述してきたか。

  1. フッサール
  2. 生きられた身体
  3. 応答・継承ハイデガー
  4. メルロ=ポンティ
  5. 運動志向性
  6. ヴァレラ
  7. エナクティヴィズム

Body Schema

身体図式

自分の身体を感じるしくみの発見から、身体所有感と道具の身体化の実験研究まで。哲学と神経科学が最も緊密に接続している系譜。

  1. シェリントン
  2. 固有受容感覚
  3. 概念的並行ヘッド/ホームズ
  4. 身体図式
  5. シルダー
  6. メルロ=ポンティ
  7. 科学的展開ラバーハンド錯覚
  8. 拡張された心

Perception–Action

知覚と行為

知覚を行為の側から捉える系譜。ベルクソンの「引き算」から、アフォーダンス、そして能動的推論まで。

  1. ベルクソン
  2. 行為の中心としての身体
  3. 概念的並行デューイ
  4. 概念的並行ベルンシュタイン
  5. 自由度問題
  6. 概念的並行ギブソン
  7. アフォーダンス
  8. 科学的展開カール・フリストン
  9. 能動的推論

Body–Tool

身体と道具

道具が身体に組み込まれるという観察から、認知の境界をめぐる問いへ。身体はどこまでが身体なのか。

  1. ハイデガー
  2. 手許存在(ready-to-hand)
  3. 概念的並行ヘッド/ホームズ
  4. 身体図式
  5. メルロ=ポンティ
  6. 概念的並行アンディ・クラーク
  7. 拡張された心

Mind-Body Oneness

心身一如の系譜

心と身体の分岐を前提としない東洋・日本の身体論。西洋の付録ではなく、対等な系譜として。

  1. 『黄帝内経』の編纂
  2. 気・経絡・未病
  3. 貝原益軒
  4. 養生——実践としての健康
  5. 再解釈湯浅泰雄
  6. 心身一如
  7. 概念的並行市川浩
  8. 対照メルロ=ポンティ
  • メルロ=ポンティ湯浅・市川は現象学と対話しながら、心身の統一を「到達される状態」として捉え直した。

関係の種類でみる

サイト全体に記録された人物間の関係を、種類ごとに並べたもの。

直接影響

歴史的に直接読まれ、受け継がれた

応答・継承

この人物の問題設定に応答している

批判

批判的に取り上げている

概念的並行

直接の影響関係ではなく、似た問題を扱っている

再解釈

別の文脈で読み直している

対照

立場が対照的である