哲学での意味

スピノザにおいてアフェクト(affectus)とは、身体の活動能力(agendi potentia)が増大または減少する変化と、それに伴う観念のことである。あるものとの出会いによって私の能力が増すとき、それは喜びとして経験され、減るとき悲しみとして経験される。

重要なのは、アフェクトが関係のなかにあるという点である。感情は心の奥に閉じているのでも、外部の刺激が押し付けるものでもない。身体と世界の出会いの効果である。

ニーチェは力と欲動の語彙でこれを引き継ぎ、ドゥルーズを経由して、20世紀末のアフェクト理論という潮流が生まれた。そこでは、意識される感情(emotion)以前の、身体を横切る強度としてのアフェクトが主題となる。

科学での意味

心理学における affect は、通常もっと限定的な意味を持つ。快—不快(valence)と覚醒度(arousal)という二次元で記述される、感情経験の基礎的な成分である(コア・アフェクト)。

この用法は、リサ・フェルドマン・バレットの構成主義的情動理論において中心的な役割を果たす。コア・アフェクトは内受容感覚に由来する身体状態の要約であり、それが概念によって意味づけられて特定の情動になる、とされる。

注意点

哲学のアフェクト(スピノザ-ドゥルーズ系)と、心理学のコア・アフェクト(ラッセル-バレット系)は、語源を共有しながら別の理論的役割を持つ。両者を混ぜて論じると議論が混乱する。