身体論としての読みどころ
二元論の提唱者が、心身の相互作用を最も具体的に論じた著作である。情念は身体の状態に原因を持ちながら、魂において経験される。この二重性を、デカルトは分類と記述によって扱おうとした。
『省察』だけを読んで「デカルトは身体を軽視した」と結論するのは早い。彼は情念の生理学的機序と、それが道徳的生活にどう関わるかの両方を論じている。
身体論として重要な箇所
- 情念を「魂の知覚・感覚・感動であって、精気の運動によって引き起こされ、維持され、強められるもの」と定義する箇所。
- 六つの基本情念(驚き・愛・憎しみ・欲望・喜び・悲しみ)の分類。
日本語訳
- 情念論 / 岩波文庫ほか