身体論としての読みどころ
習慣の章は、身体が学習によって組織化される過程を、神経系の可塑性から論じている。この着想は、後の身体図式論やメルロ=ポンティの習慣論と構造を共有する。
現代の行動科学における「習慣形成」とは扱う対象が異なる点に注意したい。ジェームズが論じているのは行為の様態であり、行動頻度の統計ではない。
身体論として重要な箇所
- 第4章「習慣」:神経系の可塑性の帰結として習慣を論じ、「習慣は社会の巨大なはずみ車」と述べる。
- 第25章「情動」:1884年論文の議論を展開した部分。
- 第10章「自己意識」:物質的自己(material self)に身体を含める議論。
読むべき章
- 身体論としては第4章・第10章・第25章。
日本語訳
- 心理学原理(抄訳・部分訳が複数。全訳は限られる)