歴史
シルダーはヘッドの姿勢図式を出発点にしながら、それが神経学的記述だけでは足りないと考えた。身体の像には欲望が投資されている。ある部位は過剰に意識され、ある部位は存在しないかのように扱われる。
さらに彼は、身体の像が他者との関係のなかで作られることを強調した。私たちは自分の身体を、他人の身体との比較、他人からの視線、模倣と同一化を通じて像として持つ。
身体図式との区別
- 身体図式:意識を伴わず作動する感覚運動の系(姿勢、到達運動)
- 身体イメージ:身体についての知覚・態度・信念(見え方、評価、感情)
この区別は臨床的に重要である。摂食障害や身体醜形障害における身体像の歪みは body image の問題であり、失行や到達運動障害は body schema の問題である。
現代研究と注意点
身体イメージは、摂食障害、義肢適応、がんサバイバーの心理、そしてボディ・ポジティビティをめぐる社会的議論の語彙になっている。
方法論上の課題も大きい。身体イメージを測る尺度は多数あるが、知覚的側面(自分の身体のサイズをどう見積もるか)、感情的側面(満足度)、認知的側面(信念)のどれを測っているかが研究ごとに異なる。研究をまたいで比較する際は、何を測った尺度かを確認する必要がある。