身体論としての読みどころ
「知覚→内部表象→行為」という順序を疑い、知覚をはじめから行為の側から捉える。この転回は、20世紀後半にギブソンが生態心理学で行うことと問題設定において驚くほど近い。
ただしこの近さは、ギブソンがベルクソンを読んだ結果ではない。別の道から似た場所に到達したというべきである。このサイトが両者の関係を概念的並行として記録しているのはそのためである。
身体論として重要な箇所
- 第一章:知覚は世界に何かを付け加えるのではなく、身体が働きかけうる部分だけを切り取る「引き算」であるとする議論。
- 身体を「行為の中心(centre d'action)」と規定する箇所。
- 習慣記憶と純粋記憶の区別。身体に沈殿した過去としての習慣記憶。
読むべき章
- 第一章だけでも、身体=行為の中心という核心は読める。
日本語訳
- 物質と記憶 / 岩波文庫、ちくま学芸文庫など