身体論としての読みどころ

アフォーダンスは環境にも身体にも属さない。同じ高さの段差が、脚の長い人には登れて短い人には登れない。ウォーレン(1984)は、階段が「登れる」と知覚される境界が、絶対的な高さではなく脚長との比で決まることを実験的に示した。

なおデザイン領域で使われる「アフォーダンス」は、ドナルド・ノーマンによる再解釈を経ており、ギブソンの原義とは異なる。混同しやすいので注意が必要である。

身体論として重要な箇所

  • 光学的配列(optic array)と、動きに伴うその変換のなかにある不変項という考え。
  • アフォーダンスの定義。環境が動物に提供する行為の可能性であり、環境にも動物にも属さず、両者の関係として成立する。
  • 「表面のレイアウト」を単位とする環境の記述。

読むべき章

  • 第8章「アフォーダンスの理論」が中核。

日本語訳

  • 生態学的視覚論 / 古崎敬ほか訳 / サイエンス社