身体論としての読みどころ
メルロ=ポンティの身体論を出発点にしながら、日本語の語彙から独自の記述を組み立てている。後年の『〈身〉の構造』では、日本語の「身」——「身を入れる」「身に染みる」——が肉体と自己を分けずに指すことに注目し、心身二元論を前提としない記述の可能性を探った。
身体論として重要な箇所
- 「錯綜体(corps complexe)」の概念。ヴァレリーに由来し、身体が単一の統一体ではないことを示す。
- 見る身体でありながら見られる身体であるという層の絡み合いの記述。
日本語訳
- 精神としての身体 / 勁草書房 / 1975(講談社学術文庫版もある)