身体論としての読みどころ
1543年は、コペルニクス『天球回転論』の刊行年でもある。天体と人体という二つの領域で、権威に対する直接観察の優位が同時に主張された年として、科学革命の画期に数えられる。
身体論の文脈では、ここで身体が決定的に「対象」になる。切り開かれ、見られ、記述される自然物としての身体。この視線は近代医学の条件であると同時に、20世紀の現象学が「生きられた身体」を対置する相手でもある。
身体論として重要な箇所
- ガレノスの記述の多くが人体ではなく動物の解剖に由来することを指摘する箇所。
- 筋・骨格の連続した木版図。身体を層として剥がしていく視覚的構成。